ミシンの選び方|初心者に向けておすすめ

洋裁道具の話
皆様こんにちは、茅場きゐろです。
この記事では週1スパンで洋裁をしている私が、①所有しているミシンの紹介と、②初心者向けにどんなミシンを選ぶべきかの見解についてお話ししています。
こちらの記事はyoutubeにも載せております。
内容は一緒ですので、動画のがわかりやすいと言う方はそちらをご確認ください。

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所有ミシン紹介

1、家庭用ミシンについて

メーカーはSINGER。
購入したのは町のリサイクルショップなんです、これ。(埼玉県まで足を運んで買いました)
当時高校生で、大学入試(服飾科)のために制作課題があり、そのために購入しました。
それまでは母親が嫁入り道具で持っていた家庭用ミシンを使用していましたがちょうどこのタイミングで壊れてしまったので購入。
家庭用のミシンの特徴は広く浅く、というところです。
機能として申し分はないので、趣味で服を作るくらいなら十分な馬力だと思います。
縫い方もいろいろあるので、私は直線縫い以外で今もこのミシンを使用することがあります。

家庭用ミシンの用途と使い心地

主な用途は
シャツボタンなどのかがり縫い
→シャツなどの薄い生地に小さいボタンをつけるときはボタン穴をミシンでかがります。
(コートなどしっかりとした生地のボタン穴を作るときは手縫いでかがります)

ボタンホールを縫ったところ

今はこれ以外の用途で使っていませんが、職業用ミシンを買うまではこのミシンのみで洋裁していました。

2、職業用ミシンについて

大学に入学して、家庭用ミシンでは課題制作に追いつかなくな理、馬力のあるミシンを買おう!と思って購入しました。
メーカーはbrotherのもので、ヌーベルクチュールという商品です。
文化学園大学(当時は文化女子大学)との共同開発商品です。
家庭用で「広く浅く」という言い方をしましたが、職業用ミシンは「やや広く深く」かなと思います。
直線縫いしかできないので一見対応の範囲は狭そうに見えるのですが、家庭用ミシンと比べて馬力やスピードがかなり上がります。
そのため、分厚い生地も縫えるし薄いジョーゼットみたいな生地も縫えます。
ストレスが少ないのも特徴だなと思っていて、糸調子を勝手に調整してくれて、家庭用よりも安定します。
よっぽど下手な力調整にしなければ勝手にミシンが調整してくれるので、途切れずノンストレスで縫い続けられます。

職業用ミシンの用途と使い心地

主な用途は
本縫い
・ファスナー付け
・三つ折りミシン
→職業用はコートも作れるし薄くてとろみのある生地も縫えます。
薄い生地で言うとこんな感じのシアーシャツ、厚い生地で言うと、こちらのウールのコートがあげられます。

 

夏用に製作したシアーシャツ。流行りの肌が透けて見える素材でした。

厚手の生地で製作したテントシルエットのコート。

あとはコスプレ衣装なんか作る方も特殊な布を使うことが多いと思うので、馬力のある職業用は向いているんじゃないかなと思います。
(私はこのミシンを購入した当時、よくperfumeのコスプレ衣装を人に頼まれて作ったりしてました。)

当時製作した異素材組み合わせのコスプレ衣装

3、ロックミシンについて

ロックミシンだけ買った背景がどうしても思い出せませんでした(笑)
これは作品の見栄えが一気に変わります。
ロックミシンを使うと既製品ぽくなるので「手作り感がなくなる」と言うのが最大のメリットです。
また、めんどうな袋縫いやジグザグミシンのほころびからも解放されるのでかなりのストレス減だと思います。
なぜこのメーカーを選んだのかというと、当時大学で何度か触った機種だったので操作を覚えていたのと、糸を自動で針に通してくれる他のメーカーのものは高額だったので、これを選んだと思います。

ロックミシンの用途と使い心地

主な用途は
端処理(巻きロック含む)
端処理に使用するロックミシンですが、布の端を切り落としながら処理する方法と、すでに切った部分に巻きロックをかける方法と2つ選べます。
それぞれの写真の違いはこんな感じ。巻きロックのほうは薄い夏物の服の裾処理や透け感のある生地に使用することが多いです。

右が普通に縫った方で、左が巻きロックです。

また、ロックミシンの糸をわざと目立つ色にして、アクセントにするのもかわいいです。

結論:どのミシンを買うべきか?

最後に、これから購入を検討する方に向けて、選び方についてですが
ケース①まるっきり初心者で縫物 をはじめたい!→家庭用の1~3万くらい(ジグザグミシン付き)でOK
ケース②ちょっとずつできることを増やして、ゆくゆくはハンクラサイト(例:ミンネ・クリーマ)等で販売していきたい!→職業用と家庭用の安いやつ
がいいかなと思っています。
ケース①に関してですが、ミシンは精密機械で高価な製品です。そのため販売価格も中古でない限り相当な高価格帯です。
ほんとに何もかも初めて、授業でやったきり、という方はまず1~3万程度のミシンからスタートするのが気持ち的にも楽かな、と思っています。
中古で家庭用ミシンを買った当初、私も裏地なしの綿素材のコートなど作っていたので、そこそこの洋裁は十分できるのです。
家庭用ミシンで十分洋裁にのめりこんで、もっといろいろ作りたい!誰かに作って売りたい、と思うようになったら、職業用の購入をお勧めします。
職業用のミシンはユザワヤさんとかに行けばレンタルもありますし、ミシン教室や試し縫いもできます。
実際私も大学の授業でたくさん触って「いややっぱこれほしいわ~」と思ってから買いました(笑)
本格的にいろんな生地に慣れていきたいということなら、職業用がおすすめです。
どうやら職業用ミシンは家庭用と比べて部品も長期的に残ることが多いようなので、修理に出して長く使えるのも特徴です。
(私は12年くらい使用していますが、今の所下糸ボビンを作るところが一回動かなくなってしまったことがありました。それ以外は不具合は出ていません)
皆様のミシン購入の参考に少しでもなれば幸いです。

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